いまからお前は1と言えない「セレンゲティ」

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カードゲームといえば、いつもトリックテイキング系ばかりやっていると思われているらうんどとりっぷの店長二人ですが、そんなことはありません。今回はめちゃくちゃ面白い変態競りゲームを紹介します。まあ、だいたい、面白いゲームはどこか変態的なところがありますから、変態というのは褒め言葉だと思っていただければ幸いです。

ゲームは比較的シンプルです。場に競り対象のカードが1枚~3枚出ます。スタートプレイヤーから順番に、そのカード群に値を付けます。貨幣となるのは各プレイヤーが持つコインです。自分以外のプレイヤーがみんな降りたら、そのプレイヤーが宣言した金額でカードをお買い上げします。得点計算もシンプルです。同じ色のカードをたくさん集めれば点が伸びます。

どこが変態なんでしょう。実はこのゲーム、カードに書かれているのは曰く付きの美術品なんです。この美術品を競り勝って獲得すればするほど、呪いがかかってしまうのです!!!!!

は?

まあ、カンのいい人は記事のタイトルで想像がつきますね。そうです。美術品を獲得すればするほど、獲得した美術品に描かれている数字が、競り値として宣言できなくなるのです。1と書かれている美術品を手に入れた人は、1や11(2桁のときは1の位だけが呪い対象)が競り値としてつかえません。

例えば。この写真のように1,3,5の数字の美術品を獲得しているプレイヤーがいたとしましょう。前プレイヤーが4コインで入札していたら、自分は5が言えないので、競りに参加するなら6コイン以上を宣言するしかありません。6コインでは別にそんなに欲しくなかったら競りから降りるしかないのです。なんて不便! あ、ちなみに……間違えて5とか言ってしまうと、呪いが発動して1コイン失います。(言えないんじゃなかったんかーい)

もうひとつ大事な要素があります。呪いは縛りにもなりますが、恩恵も与えてくれます(呪いが恩恵とか何を言ってるんですかね)。このゲームの落札金の支払いは銀行ではありません。基本的に他プレイヤーに支払います。具体的には、競りが成立したとき、その落札金額の1の位と同じ数字の美術品を持っているプレイヤーが落札金額を受け取ることが出来るんです。

落札金額の1の位のカードをすでに持っているプレイヤー(落札額13なら3のカード)の数が、

  • ひとりのとき:落札額をその人が全額受け取ります。
  • 複数人のとき:持ってる全員で割り勘して受け取り、端数は銀行へ(例:落札額が7で、プレイヤー2人が7のカードを持っていたら3コインずつうけとり、1コインは銀行に)
  • だれもいないとき:落札プレイヤー以外の全員で割り勘して受け取り、端数は銀行へ。

このように、プレイヤー同士でお金を基本的にやりとりしますが、入札を一度もせず即降りると銀行から2コインもらえますので、他のプレイヤーの集めている色を見つつ、競りへ参加せず降りるタイミングも大事です。

落札すると他人にお金が行ってしまうというのがまた絶妙なんです。持ってるコインは秘匿情報なので、だれがどこまで入札できるのかが見えません。当然、自分がカードを取るために相手の言える数字のギリギリ上を狙いたいところ、しかし、取るとお金が相手に渡ってしまう……。なかなかに悩ましいゲームです。


競りゲームといえば「ムガル」という金字塔があるんですが……はい、作者は同じミハエル・シャハト先生です。「ムガル」がだいぶ苦しさのある競りゲームになってますが、「セレンゲティ」は言えない数字は出てくるものの、そこまで苦しさはありません。こちらのほうがだいぶ軽いです。

やや手に入りにくいゲームになってますが、もちろん当店では遊んでいただけます。ちょっと不思議なプレイ感を是非楽しんでみて下さい。

この記事を書いた人

店長B すぎもと