ヒトは……、ヒトはあまりにも弱い……「ロビンソン・クルーソー 呪われた島の冒険」

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前々から、知る人ぞ知る協力型のシビアなゲームとして知られていた「ロビンソン・クルーソー 呪われた島の冒険」がついに日本語版として発売されました。メーカーさんにおかれましては、あの大量のテキストを日本語化されたことに敬意を表したいところです。先行発売で購入、プレイさせていただいたのでご紹介したいと思います!

大量のテキスト、と書きましたが、大量なのはテキストだけではありません。このゲーム、たくさんのコンポーネントからなります。何も知らずにゲームを理解しようと説明書を読み始めたプレイヤーはまずここで心がくじけそうになります。たくさんのマーカーとたくさんのタイル、たくさんのカード。しかもそれが何種類もあります。

メインとなるゲームボードを広げましょう。ゲームボードにはカードを置く場所があるので、ここにカードを並べられるようになるのかなと思うでしょう。それは半分正解です。説明書を読み進むと「○○の山をボードの脇に作ります」。なんということでしょう、ゲームボードの上では完結しないで脇にいろんなものを置くのです。

これは「猛獣の山」こっちは「狩猟の山」「秘密の山」「島タイルの山」、ここでいう山は地形の山ではなくゲーム用語としての山札ですが、このそそり立つ山岳がわれわれの島での生存意欲をゴリゴリと削ってくるようです。セットアップですでに死亡エンドを迎えてしまいそうですが、ここは踏ん張りましょう。

全部をセットアップするとこんな感じになります。らうんどとりっぷの机の広さは80x140cmこれでだいぶいっぱいです。

セットアップ

このゲームには、7つのシナリオが入っており、それぞれにゲームの勝利条件が違います。同じトークンやマークが別のシナリオで違う意味をもつようにできているため何回も遊べるようになっています。

ゲームはそれぞれ能力を持った4人登場人物をそれぞれのプレイヤーが分担して担当します。彼らはアクションフェイズのアクション「狩猟」「作成」「収集」「探索」のぞれぞれに対応して、得意なことを持っています。特別で協力なアクションを行うためには「意思トークン」というものを消費します。ヒトはココロの生き物です。意思がくじけてると能力を発揮できないのです。

登場人物たちはそれぞれライフをもっています。何かがあってハートが割れたマークを目にするたびにライフは削られます(ゲーム上では「負傷を受ける」と表現されます)。同時にチーム全体の「士気が下がる」ということがおきます。士気が下がると意思がくじけて意思トークンを失ったりします。ヒトはココロの生き物です。

ライフを表すのが負傷マーカーですが、いとも簡単に削られていきます。ゲーム中、いろんなイベントが起こり、いろんなものが台無しになります(ひどい)このとき、その台無しになったものが足りなかったりすると、足りないぶんの負傷を受けるんですよね。もうね、すぐに死にます。ここで「火垂るの墓」の節子に感想を聞いてみましょう。

節子「何で人間すぐ死んでしまうん」

大丈夫、リセットボタンを押せば人間なんてすぐ生き返ります。死んだら最初から始めればいいんです。さあ、ゲームの流れを紹介しましょう。

今回は「漂流者たち」という無人島からシンプルに脱出する比較的簡単とされるシナリオを選択しました。「12日間の最後の3日に船がやってくる。このときまでに、火と5段階の薪の束をすべて作れたらクリア」というものです(薪には木材15本が必要です)シナリオシートには、特定の抽象的なトークンの意味が本シナリオではこういう効果ですということが書かれていたり、このシナリオだけの特別な発明品が書かれています。

シナリオシート

ゲームのセットアップではめちゃくちゃ複雑そうに思えましたが、ゲームを始めるとそこまで複雑ではありません。ゲームボードに左上から1~6のステップで処理することがまとまっていて、わかりやすいです。

イベントフェイズからはじまります。まずは「イベントの山」からイベントを引きます。だいたいイベントはよくないことが起こります。なんか嵐が来たとか、なんか猛獣が来たとか、なんかがなんかしたとか。このイベントで起きたことは、その場で悪いことが起きることと、対処しないと後で悪いことが起きることの両方が書かれています。いきなりつらい。

士気フェイズではプレイヤーの現在の士気に応じて意思トークンがもらえたり、奪われたりします(親プレイヤーのみ)奪われるときに支払う意思トークンが足りないときは、はい、そうですね。負傷を受けます(ライフが減る)。

生産フェイズです。島は「探索」という行為によってタイルが配置されていきますが、自分たちのキャンプがある場所から食料と木材のどちらか、または両方が生産されるんですね。この生産したものを消費して、つぎのフェーズでいろんな発明品を「作成」して島を攻略していく流れになります。

アクションフェイズです。このゲームの一番のコアな部分ですね。プレイヤーはアクションコマというコマを一人二つずつ持っています。このコマをプレイヤー同士で相談して、「行いたいアクション」に配置していきます。

アクションでは「アクションコマ二つを配置すると必ず成功」「アクションコマ一つだとサイコロを振って成功失敗を判断」というふたつの手段がとれます。確実に成功させたいことについてはアクション駒を二つ置きたいけれど、ひとり二つしかコマはないのでいろんなことはできない、みたいなジレンマがあります。

アクションでできることはたくさんあります。最初にイベントカードを引きましたが、ここで「脅威」と書かれていることが起きると、これを解決するためにアクションコマを配置する必要があります。解決するといいこともあったりします。

「狩猟」は猛獣を狩って、毛皮や食料を得ることができるんですが、狩猟をするためにはまず猛獣を発見しなきゃいけません。猛獣の発見は後で説明する「探索」という島タイルを配置する行為で行われます。発見すると猛獣の山から狩猟の山へカードが一枚移るので、そこで初めて狩猟ができるようになります。

猛獣とのバトルには武器レベルというものを参照します。武器レベルが足りないと、はいそうですね。負傷です。しかもバトルした後には武器が少し壊れて武器レベルが下がります。

ちなみに、我々のプレイでは毛皮がほしくて狩猟を繰り返したのに、出てきた猛獣が鳥とかでまったく毛皮が手に入らないというひどい引きをかましました。鳥、鳥ぃ、毛皮あああ!

「作成」このゲームではアイテムの作成がとても重要です。発明カードというカードが場に何枚かオープンされています。「探索」で地形を発見していないと解放されないカードもあれば、別のアイテムを作成しないと解放されないカードもあります。木材や毛皮を消費する発明品もあります。発明を作成するのもアクションコマ二つあれば確実に成功、ひとつならダイスを振って成功するかチャレンジになります。

ほかにも作成できるものとして、キャンプをシェルターにグレードアップ。シェルターなしで一晩過ごすと、みんな1ダメージ負傷します。ほかに、屋根も作れます。天気によって屋根レベルが足りてないと食料が腐ってしまいます。腐るだけの食料が足りないと負傷します。柵も作れます。柵はシナリオによって外敵の脅威との戦いに役に立ちます。柵レベルが足りないと負傷します。ね、すぐ死ぬでしょ。

「収集」キャンプに隣接した場所から生産物をあつめます。これもコマひとつなら採取チャレンジになります。

「探索」まだオープンになってしまい島タイルをひとつ開いて配置できます。探索すると発見トークンといういい効果が得られるトークンが得られたり、猛獣が出てきて狩猟の山に猛獣が追加されたりします。

冒険カード・探索ダイス

これがアクションコマひとつでチャレンジを行うダイスたちです。成功失敗(失敗すると意思トークンが得られます。やるぞっていう意思だけが残されるんですね)のダイス、冒険カードを引くかどうかのダイス、負傷するかどうかのダイス(また負傷かよ)の3つです。

冒険カードはこの上の?の山。ここに書いてあることは大体あんまりよくないことです。負傷したり、士気が下がったり、武器が壊れたり……。ただちに解決して捨てるものもありますが、たいていはその場でちょっと悪いことが起きて、そのあとそれをイベントの山に突っ込んで時間差でまた悪いことが起きたりします。イベントカードはラウンド開始時に引くのですが、そのときこの冒険カードがふたたび現れて災いをなすわけです。傷を負って即時にマイナスイベント、しばらくしてその傷が化膿した、みたいな時間差で起こるマイナスのイベントがうまく表されてます

アクションは指揮を挙げたり、負傷を癒やしたりもできます。ぜんぜんアクションコマが足りませんね。ちなみにアクションコマですが、発明によって、特定のアクションの補助をしてくれるコマをもってこれたりします。これは便利だ、さすが発明だ。

次は天候フェイズです。ゲームのラウンドによって、ここで天候ダイスをふることになります。天候によっていろんなものがダメージを受けて、処理できなれば負傷します。

最後に夜フェーズです。夜にはみんなご飯が必要です。ご飯は食料トークンもしくは保存食トークンが必要になります。食料トークンはバナナの形をしているので、ぜんぶバナナかと思いきや、魚のマスからも食料が生産されるのでバナナで代表してるだけのようです。ここでご飯が行き渡らなかった人は負傷します。

大分細かいことを端折ってますが、だいたいこんな感じでラウンドが進んでいきます。おわかりいただけたかと思いますが、すぐ負傷します。しかも、このひとたち負傷のほかに「特別な負傷」という体の特定の部位を負傷することがあり、それによって何かが起きたりします。

ていうか、なんですか「特別な負傷」って。このゲーム、出てくる単語だけ見てるとなんかじわじわくる気がします。特別な負傷トークン。その他のトークン。飢えた猛獣ダイス。犬カード。猛獣の山。

ああ、話が脱線しました失礼。とにかくいろんなことで死にやすい。ダイス運もあります。カード運もあります。ランダム要素はそれなりにありますが、不条理な出来事をみんなでわいわいと解決していく体験は代えがたいものがあります。セットアップはなかなか大変ですが、始まってしまうとそんなに複雑ではありません。

運命のダイスロール

今回は最初のシナリオを遊んでみましたが、まったくテイストの違うシナリオが7つもありますから、まだまだ遊べそうです。食人の村が出てきたり、キングコング出てきたりもうぶっとんでます。3・4人がおすすめなので、ぜひお誘い合わせの上、プレイしに来てください。


6/21日のオープン会でも島テーマとして本作をピックアップしておりますので、興味を持たれた方は是非、遊びに来てくださいね。

この記事を書いた人

店長B すぎもと