要素に無駄がない二人用トリテ「ハリウッドセンセーション」

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らうんどとりっぷスタッフのすぎもとです。ゲームマーケットに参加された方お疲れさまでした。今回もたくさんの話題作があり、当店でも気になったゲームをいくつもお店にお迎えいたしました。

中でもこの「ハリウッドセンセーション」という二人用トリックテイキングについてはかなり注目しており、早速何回か遊ばせていただき、これは傑作だと確信いたしましたので取り急ぎみなさんにご紹介したいなと思います。

まず、トリックテイキングについてご存じない方はこちら説明記事をご覧下さい。

さて、この「ハリウッドセンセーション」の基本的なルールは「マストフォロー、切り札なし、ノービッド」のトリックテイキングです。スート(色)は4、ランク(数字)が1-7の7枚で合計28枚のカードを使います。なお、切り札がない代わりにスートに強弱がついてくるタイプ。マストフォローはあくまでもカードを出す際の縛りであって、勝ち負けはスートとランクで決まります。

さて、さっそく、このゲームの面白いところをご紹介していきます。

まずは、手札について。初期手札は配りきりではありません。まず両プレイヤーとも6枚ずつを初期手札として持ち、トリックのたびに1枚補充することを繰り返し、最終的には全てのカードを使います。補充すべき山札は一枚だけ公開されています。ここが憎いですね。トリックに勝ったプレイヤーはこの公開山札を受け取り、負けたプレイヤーは裏向きの山札から受け取るんです。これは、2人用トランプゲームの「ジャーマンホイスト」などで使われているルールなんですが、このルールによって、トリックに勝ったプレイヤーの手札はある程度予測がつくようになります。なお、トリックで取ったカードはスートごとにすべて表向きに置かれていくのでどのカードが出たか覚えておく必要はありません。

つぎにスートの話をしましょう。このゲームはハリウッドの女優さんがテーマなので、スートは「コケティッシュ」「モード」「スキャンダル」「ホリック」の4つ。これらの強弱はラウンド開始前にスートを表すカードをランダムで並べることで決まります。

4スートの表示カード

おもしろいのは得点計算です。このうち「コケティッシュ」「モード」のスートは集めるとプラスですが、「スキャンダル」「ホリック」は集めるとマイナスになるので、スートによって勝ちたいと勝ちたくないがわかれるんですね。得点は何枚取ったかではなく、相手より多い枚数獲得すれば+1あるいは-1という計算をするので、スート7枚のうち4枚取ればそのスートを制したことになります。ただし(ここめちゃ大事)そのスートの1-7を全部とると0点。つまりマイナスになるスートなら取り始めたら全部取る、プラスなら全部は取らず少なくとも1回は相手にとらせたい、のです!

このゲームは、「3ゲームやる」か「優勢劣勢を表すボード(レッドカーペット)上でポーンがどちらかのプレイヤーのWINNERに達する」かのどちらかでゲームが終わります。

レッドカーペット

細かい説明はルールを読んでいただくとして、この優勢劣勢で手札に抑制ががかるところがまた面白いところです。劣勢なプレイヤーの手札は3枚まで減ります。もともとの手札は6枚です。減った3枚はどこに行くのかというと、「個人の山札」というものになります。これは共通の山札が尽きて初めて引く山札になります。ゲーム開始時には6枚カードを通常通り配り、その後何枚かを自分で選んで個人の山札にするのです。つまり、劣勢なプレイヤーは「ゲームの最後になってはじめて手札に戻ってくるカードをゲーム開始時に何枚か伏せる必要がある」ということです。ただし手札が減ることで、相手のマストフォローをはずしやすくなるというわけです。このハンデの付け方もなかなか面白い。


このゲームの面白さはどこにあるでしょうか。手札が不完全なのでランダム要素はもちろんありますが、ぼくはランダム性がどんどん減っていく実感があるところがとても気にいりました。情報が次第に出てきて、最後は完全に相手の手札が透けて勝敗も分かってしまう、そういう収束性がプレイしていてとても気持ちいいんですよね。そのあたり、かの名作「バトルライン」に通じるものを感じました。山札が尽きるタイミングで完全にお互いの手札が透けるので、「あ、これはもうぼく、残りのトリック全部勝ってしまいますね」ってよくなります。

なんでこの素敵なプレイ感が生まれてるのかなーと思ったんですが、

  • トリックに勝ったプレイヤーが次に補充するカードが見えていることと、スートをフォローできなかったという情報を組み合わせてある程度手札の予測が立つこと
  • スートと数字で完全に優劣がついているので、出した札がどれくらいの確率で勝てるかがなんとなく透けていること

これらの要素と、得点化のルール(プラスになるスートとマイナスになるスートがあり、ただし全部とると0点になる)が非常に良くかみ合ってると感じます。手札が減る劣勢時のハンデの付け方もユニーク。要素に全く無駄がないと感じます。イラストもめちゃくちゃオシャレですし、おすすめです。

ぼくは、さきほど名前を挙げた「バトルライン」がとても好きでよく二人で遊ぶときに持ち出してくるのですが、今後はこの「ハリウッドセンセーション」を持ち出してくることも増えそうです。それくらい気にいりました。興味を持って頂いた方は、ぜひ、らうんどとりっぷですぎもとと対戦しましょう(あ、でも、ぼくは好きだけど強くはないのでお手柔らかに)

この記事を書いた人

店長B すぎもと